手や足の汚れは 常に洗えども
 心の垢を洗うものなし


素人の芸は下手こそ上手なり
 上手になれば 家はつぶれる

気もつかず目にも見えねど 何時のまに
 ほこりのたまる袂なりけり

降る雪にたわむとみえて折れぬこそ
 ヤナギの枝の力なりけり

ぶらぶらと暮らすようでも 瓢箪は
 胸のあたりに 締めくくりあり

外からは手もつけられぬ要害を
 内から破る栗のいがかよ

あざみ草 その身の針を知らずして
 花と思いし 今日の今まで

世の中は 豆で四角で柔らかで
 豆腐のように 変わらぬぞよし

悪しきとて 唯一筋に棄つるなよ
 渋柿をみよ 甘柿となる

五つ教えて 三つ褒め
 二つ叱って 育てとや

金銭は 慈悲と情けと義理と恥
 身の一代に使うものなり

世の中は 左様然らばご尤も
 そうでござるか 確と存ぜぬ

あちらを立てれば こちらが立たず
 双方立てれば身が立たず