今回は最近注目を浴びつつある湯治について提案してみましょう。特に温泉には入りたいが旅館の費用が嵩むのは困る、あっちこっち観光地を回るのも体力的についていけないなど、温泉だけを楽しみたい方にはぴったりではないでしょうか。湯治の場合のメリットは
● 宿泊代がとても安い。(基本的に素泊まり料金です。)
● 初日と最終日のチェックイン、チェックアウトは概ねあるが、滞在中の間は部屋貸し切りできる。
● 自炊でも店屋物でも外食でも自由にできる。(鍋釜は無料貸し出しが多い。)
● 家庭的な雰囲気をもっている宿が多く、気さくに過ごせる。
● 時間的な概念から解放される。 などなど
そんななか、別府鉄輪温泉への湯治はいかがであろうか?鉄輪温泉の湯治は長い歴史があり、昔より足腰の悪いかたの湯治場であった。
いまでは湯治の良さが見直されつつあり、若者でも気軽に鉄輪温泉の貸間旅館を利用されているようだ。
鉄輪温泉には湯治用に「貸間旅館」という名前で、湯治をサポートしてきている。
その中、ここ「陽光荘」も貸間旅館の代表する湯治宿だ。鉄輪温泉の特徴は、温泉の蒸気を利用して調理する「地獄蒸し」や同じく温泉を利用した「オンドル部屋」がある。鉄輪温泉の外湯も数多いが、内湯も釜蒸し風呂や打たせなどもあり、かなり充実している。
さて自炊だが、鍋釜はすべて無料提供されている。要は貸間旅館で用意されているものを宿泊者全員で分かち合いながら使用します。
食材は鉄輪温泉には大きなスーパーもあるが、ご覧のような商店がけっこうあります。こちらの写真は陽光荘の隣の商店です。昔は足腰の弱い方が湯治に訪れるため、なるべく近場にこういう商店が点在していたのでしょう。
旅館には他に共同の冷蔵庫(入れる時には名前を記入します。)や洗濯機もあります。
部屋内には布団、簡単なテーブルとコイン投入式テレビだけ。
湯治は昔三七、21日間を目安として温泉の恩恵を受けてきたが、昨今は安価な旅や鄙びた風景を求めてくる客も多いと聞く。
事実、青年二人が調理場で雑誌のレシピ片手に調理している姿や団塊の世代らしき夫婦でなか睦まじく料理されている姿は一般の旅行先では味わえないものであろう。
いまや平成の湯治は「癒し」を求めてさまよう現代人の「心のよりどころ」として、最後の選択肢かも知れない。対人関係に疲れきった体は同じく人間の人情に触れて、また癒されるのだ。
別府鉄輪温泉へのアクセスはいろいろあるが、お安くいくなら関西汽船(大阪南港もしくは神戸〜別府観光港)がおすすめ。
たまに贅沢 たまにゆっくり たまには夫婦
平成湯治のすすめ
(2003年冬編)
旅館で退屈になれば、近くに温泉と芝居が見れる「ヤングセンター」もあり、一日ゆっくりできる。近場には他に「地獄めぐり」もあり、散策するにもいい環境が揃っている。
他に鉄輪温泉以外にも、ここ別府市内には七湯あり、それぞれ違った泉質を楽しむことができる。
鉄輪温泉の湯煙りは「21世紀に残したい日本の風景(NHK)」にも選ばれ(第二位)、日本の原風景が残されている貴重な場所でもある。
是非皆さんも鉄輪温泉を第二第三のふるさととして、湯治を体験されたらいかがであろうか。